[AI]国産AIライブラリChainerの開発終了
株式会社Preferred Networks(以下、PFN社)が開発しているChainerのメジャーアップデートを終了すると発表してから1月ほど経ちますが、
影響が出始めているのを感じています。
https://preferred.jp/ja/news/pr20191205/
Chainerは純国産のディープラーニング(以下DL)ライブラリとして存在感があった印象ですが、
一言で言うと海外製DLライブラリに負けちゃったんですね…
GitみるとChainerはほとんど日本人にしか使われていない様子なので、広がりがなかったといいますか。
PFN社は今後PyTorchにシフトするらしいです。(PyTorchの概要は下記が詳しい、シェアのグラフもわかりやすい)
Chainerが後発のPyTorchに追い付かれているのが切ない…。
https://www.codexa.net/pytorch-python/
日本はAI後進国と言われつつも、
AIが「ものづくり」と合体することでキャッチアップできると期待されてきました。
経産省がIoT・AIという一見なんの関係もなさそうな分野を常に一緒に記載しているところに
それが現れていると感じます。
ただ、国内の工場やらなんやらにTensorFlow(Google謹製)、あるいはPyTorch(Facebook謹製)のライブラリのAIを搭載したセンサーがバシバシ埋め込まれたら、
それらの海外製ライブラリが「商用利用は有償化します!」ってなったときにお終いですよね…。
歴史的にRHLとか最近だとJavaとかいろんな製品で起こってきたケースです。
日本の「AI×ものづくり」で獲得しようとしているアドバンテージが一気に危ぶまれるようになったと感じます。
そうなったときに、現在から自社でライブラリ開発してIoT機器とコラボさせてるところが強そうですね。
お手軽にDLを始められるライブラリは様々ありますが、
そもそもDLとは?機械学習とは?という基礎部分を理解しておくのが今後誰にも必要になるだろうなと改めて感じた次第であります。
「夢の跡」としては、
PFN社の機械学習向けハイパーパラメータ自動最適化フレームワークOptuna(オプチュナ)が公開されたので、
今度使ってみたいなーと思っています。
手動だとめんどくさいところですしね。